現在、発電施設等から排出される産業焼却灰(年間約2,500万トン)は、そのほとんどが有効に資源として再利用されずに最終処分場へと廃棄されています。しかし、最終処分場の許容年数はあと十数年ともいわれ、またセメントへの需要も年々減少しているため、焼却灰の再資源化への取り組みが急務となっています。
セメント原料としての利用もありますが、セメントの需要低下により、すでに混入限度量を超えています。ところが、土木分野ではまだ利用拡大の余地が十分残されており、特に盛土材として7千万トン、道路路盤材としては1億7千万トンもの需要がありますが、現状では1%にも満たない状況ですから、それらに焼却灰を10%混合するだけでもほぼ全量の再資源化が可能となります。
しかし、いくつかの問題点によって再利用が低迷していることも事実です。 |
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